新型コロナウィルスによる売上減でお困りの事業者へ

新型コロナウィルスによる売上減で、事業運営が困難な事業者に対して、「助成金・給付金」「資金調達(融資・貸付)」「民事再生・法人破産」の3つの方法についてご案内させていただきます。
下記に概要をおまとめさせていただきましたので、ご確認下さい。

助成金・給付金

まず初めに、従業員の雇用維持や事業運営を継続するための助成金・給付金についてお伝えをさせていただきます。助成金・給付金を受けるためには細かい要件がございますので、詳細につきましては当事務所までお問合せ下さい。

雇用調整助成金

新型コロナウィルスや緊急事態宣言などの理由により、事業運営が出来ずにお困りの事業者向けに、雇用調整助成金の手続きをすることによって、従業員の給与額を助成金で補償してもらう事が可能です。助成金の受給には、雇用保険の加入や前年同期よりも売上減などが要件になります。

小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規雇用・非正規雇用を問わず、有給の休暇(年次有給休暇を除く。)を取得させた事業者に対して助成金が支給されます。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

新型コロナウィルス感染症対策として、テレワークを新規で導入する中小企業の事業者に対して支給されます。助成対象となる事業の実施期間は令和2年2月17日から5月31日までとなっており、支給額は1企業あたり100万円が上限となっています。

持続化給付金

持続化給付金は、新型コロナウィルスの影響によって売上が大幅に減少している事業者を対象に、法人の場合は最大200万円、個人事業主の場合には最大100万円の現金給付を行い、事業の継続を支援するものです。

資金調達(融資・貸付)

次に、新型コロナウィルスや緊急事態宣言による売上の減少により、月々のキャッシュフローが回らないでお困りの事業者に対する融資・貸付金の制度についてお伝えをさせていただきます。下記以外にも多くの融資や貸付金制度がございますので、詳細につきましては当事務所までお問合せ下さい。

新型コロナウイルス感染症特別貸付(日本政策金融公庫)

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的に業績が悪化している事業者であって、次の1または2のいずれかに該当し、かつ中長期的に業況が回復し、発展することが見込まれる方に対して日本政策金融公庫では、新型コロナウイルス感染症特別貸付を行っています。

1.最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している方
2.業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合等は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している方
(1)過去3ヵ月(最近1ヵ月を含みます。)の平均売上高
(2)令和元年12月の売上高
(3)令和元年10月から12月の平均売上高

危機対応融資(商工中金)

商工組合中央金庫が、新型コロナウイルス感染症による影響を受けて業績が悪化した事業者に対し、危機対応融資による資金繰り支援を実施しています。
※信用力や担保に依らずに一律金利とし、融資後の3年間まで0.9%の金利引き下げを実施

小規模企業共済制度の特例緊急経営安定貸付等(中小企業基盤整備機構)

新型コロナウィルスや緊急事態宣言を原因とする一時的な業況悪化により、資金繰りに支障をきたしている小規模企業共済の契約者に対して、(独)中小企業基盤整備機構が経営の安定を図るための事業資金を貸付ける制度です。

民事再生・法人破産

最後に、すでに複数の金融機関から融資を受けているものの、新型コロナウィルスや緊急事態宣言によって、これ以上の事業運営が難しいという事業者の最終手段として利用されている、民事再生・法人破産についてご案内をさせていただきます。

民事再生

新型コロナウィルスや緊急事態宣言によって、経営困難に陥った場合、会社をたたむか、もう一度やり直すか、どちらかの選択をすることになります。
民事再生とは、経営困難な状況ではあるものの、収益は上がっていて事業を継続できる見込みはあるという場合に、裁判所が関与して会社の再生を図るという手続きのことをいいます。
民事再生手続きでは、会社を破産させることなく、また民事再生を申し立てた人は会社財産を管理する権利を持ったまま、事業の再生を目指すことができます。
会社を維持したままで再生を目指せる点が、法人破産との大きな違いです。

法人破産

法人破産とは、負債と資産を清算する手続きです。
債務超過や支払不能となってこのままでは負債を支払えない状態になったときに、そのときの手持ち資産によって負債を可能な限り支払った上で清算することをいいます。

これまで、「助成金・給付金」「資金調達(融資・貸付)」「民事再生・法人破産」の3つについてお伝えをさせていただきました。
事業者の皆様におかれましては、新型コロナウィルスによる借金問題でお困りかと思いますが、問題が深刻化する前に、法律を活用した解決をご検討下さい。

 

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