ご自身での引き直し計算は要注意

 過払金を返還してもらう上でもっとも面倒な事は、引き直し計算です。

 この引き直し計算をすることで、法的に正しい借金額がわかり、返してもらうべき過払い金の金額が分かるのです。なので、引き直し計算こそが過払金返還のキモと言えるのですが、この引き直し計算、素人には手が終えないほど難しいのです。なにせ、あまりの複雑さゆえに債権者も計算を間違えることがあるほどです。その引き直し計算を法律の素人である債務者がやると、たいていどこかでミスをします。

 なぜミスが起こるのか、その中でも最大の理由は取引の分断にあります。この取引の分断とは、一度借金を完済した後、また同じ金融業者からお金を借りる際に、1度目の取引と2度目の取引が分断されてしまうことを言います。この時、1度目の取引と2度目の取引を同じ取引として扱うのか、それとも、1度目の取引と2度目の取引を違う取引として扱うのかで、正当な債務額が、ひいては手元に返ってくる過払金の金額が違ってきます。なので、これは取引の分断にあたるのか、それとも分断にはあたらないのかを正確に判断した上で計算しなくてはいけないのですが、それが専門家でないと非常に難しいのです。

 その上、引き直し計算には閏年問題が絡んできます。通常、金融業者からお金を借りる場合、閏年の時でも、1年を365日として利息計算を行います。(たまにそうでない場合もあります)ですが引き直し計算の場合、閏年を366日として、つまり正しい日にちで計算します。ここを頭に入れていないと、引き直し計算の際、正しい債務額を出すことが出来ません。

 この取引の分断、閏年計算以外にも、引き直し計算にはミスを犯しやすい点がたくさんあるので、素人が正確に計算をするのは困難です。この引き直し計算で正確な債務額を出せないと、本当はまだ債務が残っているにも関わらず、過払い金と相殺で債務がなくなると思い込んでしまうこともあり、その状態で過払金返還請求をして債務が残るとブラックリストに載ってしまうので、大変な事になります。

 このように、素人が引き直し計算をしてそれをもとに業者に過払金請求をすると困った事になることがありますので、そうならないために、引き直し計算や過払金返還請求は弁護士に相談下さい。

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